昭和産業株式会社 鹿島工場

穀物ソリューション・カンパニーとして食にかかわる様々な課題を解決

「農産報国」を旗印に創業

昭和産業株式会社(以下、昭和産業)は、1936年(昭和11年)、創業者の伊藤英夫氏が「食を通じて日本を豊かにしたい」という想いから、「農産報国」を旗印に掲げ、宮城県宮城郡多賀城村(現 宮城県多賀城市)に設立しました。

その後、1938年(昭和13年)、同一資本の日本加里工業株式会社、日本肥料株式会社、昭和製粉株式会社を吸収合併し、現在の事業規模を確立、1950年(昭和25年)には本店を東京都千代田区神田鎌倉町に移転し、現在に至っています。

設立当時、北関東が国内において小麦の主要な産地であったことから、茨城県水戸市に赤塚工場、埼玉県上尾市に上尾工場を開設し、小麦粉、植物油、水飴の製造を始めるとともに、港のある神奈川県横浜市に鶴見工場を開設する等、全国に工場を有する穀物メーカーにまで成長を遂げました。

太平洋戦争期の企業整備令や空襲による工場の焼失等、幾多の困難を乗り越え、1949年(昭和24年)に東京証券取引所市場に上場、1960~1970年代にかけ、原料調達に有利な臨海部に船橋工場、神戸工場、鹿島工場を開設し、事業規模の拡大、生産拠点の集約を進める等、様々な原料から製造される多種多様な製品をタイムリーに出荷できる体制を構築しています。

穀物の取扱量は国内ナンバーワン

昭和産業は、業務用を中心に7事業(「製粉事業」、「油脂事業」、「糖質事業」、「家庭用食品事業」、「飼料事業」、「倉庫事業」、「不動産事業」)を展開しています。

「製粉事業」は、パンや麺類、ケーキ等の主原料である小麦粉や、てんぷら粉やホットケーキの粉等のプレミックスを製造しており、取引先のニーズに合う高品質、高機能な製品を提供しています。

「油脂事業」は、大豆、菜種等を原料に、様々な料理に適した専用油や、機能性を追求した油、健康を追求した油等、多彩なラインアップを誇っています。また、脱脂大豆は、飼料用としてだけでなく、Non-GMOの脱脂大豆は、大豆たん白や豆腐粉等の食品用途としても使われており、その品質は各方面から高い評価を得ています。

「糖質事業」はトウモロコシ等を原料に、でん粉製品や糖化製品を提供しています。食品用途だけでなく、工業分野まで幅広い用途に使用されています。

「家庭用食品事業」は、一般家庭で使用される植物油や小麦粉、てんぷら粉やホットケーキミックス等のプレミックス、パスタ等、私たちの生活にお馴染みの製品を製造・販売しています。

「飼料事業」は、養鶏用、養豚用、乳牛・肉牛用、養魚用の配合飼料に加え、家庭用パック卵や鶏卵加工品を提供しています。

その他、自社保有する大型サイロや自社所有不動産を有効活用する「倉庫事業」や「不動産事業」も展開しています。

昭和産業が取り扱う穀物は、小麦、大豆、菜種、トウモロコシがメインで、それぞれが小麦粉や植物油、糖化製品に加工されます。この4種類の穀物を同時に取り扱う企業は、日本では昭和産業だけであり、世界を見回しても珍しい事業内容となっています。

多種多量の穀物を取り扱う独自のビジネスモデルを構築することで、原料調達から生産・研究開発・販売等、あらゆる過程でシナジー効果を発揮し、取引先のニーズや課題に“おいしい”答えを出す「穀物ソリューション・カンパニー」として、「食」にかかわる様々な課題を解決しています。

様々な課題を解決するため、昭和産業では研究開発体制の強化を図っており、昨年9月、船橋工場内に「RD&Eセンター」を開設しました。

この「RD&Eセンター」は、昭和産業の各所に分散していた研究、開発、技術の活動拠点を一か所に集合させることにより、部門間シナジー(研究×開発×技術)と事業間シナジー(製粉×製油×糖質…)の融合による成果の創出を追求し、昭和産業グループならではの複合系シナジーソリューションを提供しています。

国内最大の製造拠点 鹿島工場

昭和30年頃まで、昭和産業の製粉や製油工場等は国内に点在しており、主な製粉原料は内麦(国内産の小麦)でした。しかし、国内の穀物消費量が増えていくに従い、穀物の輸入量も増大していくことが予測され、大型船舶が停泊できる臨海部に製造拠点を集約することが求められました。

そのような背景に加え、食の多様化を見据えた投資と多角経営の推進もあり、鹿島工場は、国内有数の掘込式工業港である鹿島臨海工業地帯(茨城県神栖市)に1973年(昭和48年)開設されました。この鹿島工場は、工場敷地面積74,000坪と東京ドーム約8個分の広さを有し、サイロエリア、製油工場エリア、糖質工場エリア、製粉工場エリアの4エリアで構成される昭和産業の国内最大製造拠点となっています。

国内有数の穀物取扱量を誇る鹿島港において、昭和産業の取り扱う穀物は約40%を占めています。鹿島工場では、この大量の穀物を保管するために必要な業界トップクラスの超大型サイロを完備しており、昭和産業以外の食品会社や配合飼料会社への原料穀物供給基地としても活用されています。

また、製造過程で産出される小麦ふすま1や脱脂大豆、グルテンフィード2等、多様な副産物を飼料原料に加工し、近隣の配合飼料会社に供給することで、食糧資源を効率的に利用しています。

さらに、自家発電設備によって、工場で消費する電力の50%、蒸気の100%を自給しており、エネルギー資源の最適な利用を追求するとともに、CO2削減にも貢献しています。

鹿島工場開設時の鹿島臨海工業地帯は、砂丘地帯で現在のように発展している地域ではなかったため、各地の工場から呼び寄せた社員を住まわせる社宅の手配等、様々な苦労があったようです。現在では社員数250名、その内、地元採用者が約80%と貴重な雇用の場として、地域になくてはならない存在となっています。

  • 1 小麦ふすま…小麦粉を清掃する過程で取り外される小麦粒の表皮部分
  • 2 グルテンフィード…トウモロコシからコーンスターチや異性化糖を製造する際に発生する副産物
鹿島工場 全容

将来にわたり選ばれ続ける企業を目指して

昭和産業では、創立90周年にあたる2025年度のありたい姿に向けた長期ビジョン「SHOWA NextStage for2025」を発表しました。長期ビジョン(ありたい姿)の実現の為の展開の方向は3つあります。一つ目は、基盤事業である製粉や製油、糖質等の各種事業の規模の拡大と質の拡充を図る「基盤事業の強化・拡大」。2つ目は、今後の環境変化に対応していく「事業領域の拡大」。3つ目は、事業活動を通じ社会へ貢献していく「社会的課題解決への貢献」です。「ありたい姿」は、この3つの方向で展開していきますが、長期ビジョンを実現するためのビジネススキーム確立のため、「プラットフォームの再構築」、「ステークホルダーエンゲージメントの強化」も実践していきます。この長期ビジョンの下、世界の穀物を通して全てのステークホルダーに満足を提供し、将来にわたり選ばれる企業として更なる成長を遂げられることが期待されます。

会社概要

昭和産業株式会社

執行役員 鹿島工場長 金子 俊之氏

所 在 地
(本  社)東京都千代田区内神田2-2-1
(鹿島工場)茨城県神栖市東深芝6
業  種
食料品、配合飼料製造販売
従業員数
1,225名(平成28年3月31日現在)
代表取締役社長
新妻 一彦
連 絡 先
(本  社)03-3257-2011
(鹿島工場)0299-92-1212
U R L
http://www.showa-sangyo.co.jp/

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