セメダイン株式会社 茨城工場

「つける」技術で接着剤の新たな可能性と高い信頼を提供する

海外製品に果敢に挑んだ国産接着剤のパイオニア

セメダイン株式会社(以下、セメダイン)は、1923年(大正12年)、創業者の今村善次郎氏が東京都の谷中初音町にて日本初の合成接合剤「セメダイン」を開発し、製造販売を開始したことに始まります。

その後、1941年(昭和16年)東京都荒川区に有限会社今村化学研究所として法人設立し、1948年(昭和23年)には株式会社今村化学研究所に改組しました。そして、1956年(昭和31年)販売会社として設立していたセメダイン株式会社を吸収合併し、社名を現在のセメダイン株式会社に変更、東京都千代田区に自社ビルを建築し本社を移転しました。

順調に業績を拡大したセメダインは、1968年(昭和43年)東京証券取引市場第二部に上場、1969年(昭和44年)には本社を東京都品川区五反田に、さらに2012年(平成24年)大崎駅前のゲートシティ大崎18階に移転し、現在に至っています。

社名である「セメダイン」の由来は、接合剤の「セメント」と力の単位を表す「ダイン」を掛け合わせた造語で、「強い接着・接合」を意味しています。また、創業時、接合剤の国内シェアを占めていたイギリス製の「メンダイン」という製品に対抗すべく、「メンダイン」を市場から「攻め」出し、“海外製品に打ち勝つ”という意味を込めて開発したことから、「セメダイン」(攻めだせ+メンダイン)と名付けたという云われもあります。

また、現在一般的に呼ばれている「接着剤」は、今村氏が創った言葉としても知られています。このように、セメダインは、国内接着剤メーカーのパイオニアとして国内市場をけん引してきました。

セメダインC

多様化するニーズに応える製品を創り出す

セメダインでは、大正時代に接着剤の製造販売を開始してから今日に至るまで、非常に多くの接着剤を世に送り出してきました。

新製品を市場に送り出すにあたり、ブランドの確立は製品そのものが市場で存続するために重要なファクターとなります。そのため、製品を市場に導入したばかりの時期は、製品そのものを広くアナウンスし、製品の認知度を高めていかなければなりません。接着剤を発売したばかりの大正~昭和初期は、現在のようにメディアが発達していないため、セメダインでは「なんでもよくつくセメダイン」というキャッチフレーズや広告宣伝バス、百貨店での実演等、様々な活動を通じて認知度を高めていき、ブランドの確立に成功しました。

昭和40年代になると、建築現場や家庭の水回りで使用可能なシリコーン製のシーリング剤や自動車の下回りに防錆と防音のために塗るアンダーコート等、接着剤の活用領域は時代のニーズに合わせ次第に拡大してきました。

さらに、セメダインでは、従来の接着剤の“固く”“強固に”接着できるが厳しい外部環境に弱いという点を克服し、非常に高い耐久性を有し“はがれない”弾性接着剤といわれる、接着剤業界において画期的な製品の開発に成功しました。

この高付加価値を有する接着剤は、昭和60年代に誕生してから30年近く経過する現在においても接着剤の主流を占めています。

一方、接着剤は様々な化学物質の融合で作られている製品であるため、法令や規制物質への対応はスピーディーに対応しなければなりません。特に物質の規制は毎月のように発生するため、これまで使用していた材料が使えなくなることも多々あります。セメダインでは、別素材を使用しても性能を落とさないよう日々改良を重ねることで安定した供給体制を構築し続けています。

多品種製品を生み出す茨城工場

茨城工場は1962年(昭和37年)、茨城県猿島郡総和村(現在の茨城県古河市)に設置されました。

従来の工場は、東京都荒川区町屋(東京工場)にありましたが、業容の拡大の伴い、東京工場の生産能力が限界に達してきたこと、当時の総和村が工場誘致に積極的だったこと、東京から1時間圏内に位置していること等が移転に至った要因でした。

現在、古河市にはいくつかの工業団地が整備されていますが、茨城工場はこれらの工業団地ができる前に進出しており、総和地区では最も早い進出企業となっています。

工場は、約12,000坪の敷地面積に建物11棟を配置するセメダインのマザー工場の一つで、主に業務用の接着剤約2~3千種類、年間約800~900トン製造しています。

進出当初は、多くが東京工場の社員で構成されていましたが、進出から50年以上経過した現在では、工場で働く社員の殆どが地域住民で占められており、地元でも良く知られた企業となっています。また、多品種少量生産であるため、JOBローテーションによる社員の多能工化が図られ、活気に溢れた職場環境が構築されています。

創立100周年は通過点

セメダインが世に知られる契機の一つに、第二次世界大戦中、学童により巻き起こった模型飛行機大会があります。この模型飛行機大会は1963年(昭和38年)まで続き、“セメダイン”は、模型を作成してきた子供たちにとってごく当たり前の存在でした。

最近では“セメダイン”を知らない子供が増えてきているようです。背景には、現在の子供たちはタブレットやテレビ等のゲームが遊びの中心になっていること、また様々なものが溢れ趣味も幅広になっていること等が挙げられます。

しかし、あらゆるものを作成、修復するために使用する接着剤は、今後も必要不可欠なツールです。セメダインでは、子供たちに“セメダイン”をよく知ってもらうため、古河市内の小学生全員を対象に入学祝として“木工用セメダイン”を寄贈しています。

セメダインはこれまでの永い業歴の中で幾度となく危機を迎え、その都度乗り越えてきました。2023年には創立100周年を迎えますが、それはあくまでも通過点に過ぎません。これからも、「つける」技術で新たな可能性と高い信頼性を持った製品を生み出し、将来にわたって発展し続けていくことを切に願います。

会社概要

セメダイン株式会社

所 在 地
(本社)東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー18階
(茨城工場)茨城県古河市下大野2184
業  種
接着剤製造販売業
従業員数
約200名
代表取締役社長
岡部 貫
連 絡 先
(本社)03-6421-7411
(茨城工場)0280-92-1511
U R L
http://www.cemedine.co.jp/index.html

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