株式会社イイジマ

代表取締役社長 飯島悟(写真左) 代表取締役社長 飯島充(写真右)

「常陸牛」を早くから扱い、手作りと本物指向で茨城のおいしさをインバウンドのお客さまにも伝えファンを拡大する地元密着企業

茨城県産銘柄豚に「ローズポーク」があるように、茨城県産銘柄牛に「常陸牛」があります。少し前までは、茨城県人でも馴染が薄かった「常陸牛」も関係者のたゆまぬ努力によって、今や銘柄牛としてのブランド力が大きく向上しています。一般家庭のハレの日の食卓にも上るようになった「常陸牛」の振興に当初から関わり、精肉・惣菜の店頭販売とレストラン・飲食事業に地元密着で展開されている株式会社イイジマ(本社:水戸市)のお二人の代表者、飯島充社長と飯島悟社長に、会社の設立経緯、事業内容、特色、今後の展望についてお聞きしました。

聞き手 弊社社長 鈴木祥順

父が精肉店を創業。レストラン事業に進出し、現在は惣菜店も経営。振興協会立ち上げから「常陸牛」販売に力を入れる。

会社の創業・設立の経緯についてお聞かせください。

飯島(充)
父である飯島哲朗が昭和38年に飯島精肉店として肉屋を開業いたしまして、昭和53年1月に(有)肉のイイジマという会社を設立いたしました。従業員の増加にともない会社組織にしたわけですが、翌54年には、精肉店近くに『レストランイイジマ』を開業いたしました。外食産業が急成長している中で一般の日本人も牛肉を食べるようになったという背景がありまして、牛肉をメインに据えたファミリー向けのレストランを開業したわけです。
平成15年になると、水戸市内の赤塚地区で開発計画があり、知己のある地主さんから、出店してみないかというお誘いがありました。『肉のイイジマ』では惣菜も扱っていて、今よく言われる“中食”市場にも着目していましたので、出店は惣菜専門店とし、扱う商品が誰でもわかる『SO-ZAI』という店を開店いたしました。
その後、ひたち海浜公園に近い商業施設「ニューポートひたちなか」の中に、「ファッションクルーズ」という新しいファッション館ができるという計画が持ち上がりました。その建物のフードコートと同じフロアに、地元の食材を扱うモール未出店の店舗を募集しているということで、私どもに出店依頼がありまして、「常陸牛」や茨城産銘柄豚の「ローズポーク」を扱う『イイジマ常陸牛本舗』を平成18年に出店することになったわけです。
同じ年に株式会社に組織変更しまして、平成21年には、『肉のイイジマ』が入る一周館ビルの空き店舗に、『肉のイイジマ』の惣菜部門を拡大して、新たに『イイジマ DELI-Ⅰ』をオープンしました。なお、赤塚に出店していた『SO-ZAI』は駐車場が手狭だったため、平成25年に同市内の元吉田町に移転・再オープンしております。再オープンにあたっては、前にパン屋があった場所だったのと、個人でピザ宅配を頼んでいたことをヒントに、石窯ピザとサンドイッチ、あんぱん等を惣菜に加えて扱うテイクアウト店としております。

豚肉がメインで始まった精肉店が牛肉を扱うようになり、今では牛肉がメインになっていると思いますが、その辺の経緯についてお聞かせください。

飯島(充)
茨城県内に昭和50年、茨城県常陸牛振興協会が立ち上がりました。翌51年頃から常陸牛の販売が始まったと思いますが、私どもでは最初から振興協会に加入し、常陸牛販売指定店として常陸牛の販売をさせていただいております。当初は、茨城県はご存知のとおり養豚王国ですから、常陸牛はなかなか売れなかったと父はよく言っていました。父の代から、「少しでも多くのお客さまにおいしいものをお届けし食べていただこう」という経営理念があったものですから、売上だけに一喜一憂せず、現在まで息の長い取り組みをしてこられたのかなと思っております。

手作りや本物に対するこだわり。惣菜店も店舗ごとの独自性を重視。

デリカショップなど、いろいろな業態に展開されておられます。ひたちなかのレストラン以外は水戸市内を中心に店舗展開されておられますが、何かこだわりがあるのでしょうか。

飯島(充)
私どもはチェーン展開についてあまり考えておりません。手作りとか本物にこだわりを持っていますので、なかなか人材面を含めて対応が容易ではないところがあります。レストランにしても、当初のオープンから、ソースやドレッシングを自分のところで一からつくるという細かな作業を行っておりますので、「店舗で確実においしいものを提供できる」オペレーションを考えますと、早いスピードの店舗展開はなかなか馴染まないということかと思います。
店舗ごとに独自のスタイルを貫いておりまして、例えば、2つの惣菜店はそれぞれ作り手も違いますし、メニューも変えています。地域に合った味付けやメニューといったものを追求しており、どこで食べても同じものというスタイルは求めていないものですから、店舗名も統一されていないのはそのためです。それぞれの店舗が一つのブランドとして確立したいと思っています。
従業員が着実に増えている中で、出店条件が良かったり、タイミングが合えば、店舗展開も検討したいと思っておりますが、味やサービスを疎かにしてまで、店舗展開を急ぐつもりはありません。満を持した状態で、少し余裕が出てきた時に次の展開を考える、というスタイルでやらせていただいております。

惣菜店は『SO-ZAI』と『イイジマDELI-Ⅰ』の2店舗ありますが、メニューの違いはどのようなところでしょうか。

飯島(充)
『SO-ZAI』は先程お話したように、揚げ物、サラダ、日替わり中華、洋食を始め、ピザとかベーカリーを扱っているほか、お弁当にも力を入れています。一方、『イイジマDELI-Ⅰ』の方は中華や洋食もの、サラダや揚げ物などたくさんのメニューバリエーションを用意しております。メニューが若干重なる部分はありますが、ほとんどが各店舗独自のメニューとなっています。
IFFA金賞受賞ハム・ソーセージ/「茨城そだち」特製レトルトカレー/多彩な惣菜商品

精肉、惣菜、中食などの物販が充氏(兄)担当、レストラン・飲食店が悟氏(弟)担当。兄弟ならではの強みを発揮。

ご兄弟でどのような役割分担になっているのでしょうか。

飯島(悟)
担当は、『肉のイイジマ』や惣菜、中食のような物販が兄の分野、『レストランイイジマ』をメインとする飲食店が私の分野となっております。
肉屋の息子で、二人とも肉についての知識はあるので、何か問題が発生してもお互い助け合うことができるだろうと両親は考えていたと思います。
昔だったら、会社を分社するとか、別途会社を興すことが多く、兄弟が同時に会社を継ぐことはないと思います。しかし、親の教育にも兄弟仲良くというのがありまして、兄弟が共に力を合わせれば、事業をより強化できるのではないかと考えています。肉の小売から、飲食、惣菜、中食、外食すべてが一貫してできるというのが、イイジマならではの強みではないかと思っております。兄はハム・ソーセージ、肉のプロ、私が飲食のプロだと思っておりますので、父から引き継いだイイジマをこれからさらに成長させていきたいと思っております。

子供の頃から家業を手伝う。学生時代のアルバイトも家業に役立つ仕事を経験し、短期間で習得。

ご兄弟お二人とも、早くから家業を継ぐ意識は強かったのでしょうか。

飯島(充)
二人とも子供の頃、まだパパママストアだった精肉店の時代から家業の手伝いをしてきました。人手としてあてにされていたわけではないでしょうが、店のはき掃除や販売の手伝いも多少行っていました。私たち兄弟は当時、家業の手伝いをするのは当たり前と思っていましたし、商売をやっている家庭ではどこも同じように、皆家業の手伝いをしていたのではないでしょうか。
飯島(悟)
子供の頃は小売だけでなく、卸売もやっていたので、父と農家に豚を買付に行ったり、豚を屠殺場に連れて行き、屠殺した後に肉として運んでくるのを子供の頃からずっと見ていました。兄が言ったように小学校に入ると、はき掃除や洗い物をしていましたが、私が小学校5年、学年で2つ上の兄が中学校1年の頃には、ソーセージ造りの手伝いも行っておりました。
店の人手が足りないこともありますが、クリスマスなどの繁忙期はローストチキン造りを手伝ったりして、まさに肉屋の英才教育を受けていた感じでした。中学生ぐらいまでは家業の手伝いをしても、小遣いはもらえませんでしたが、高校生になって初めて、家業の手伝いで小遣いをもらえるようになりました。『レストランイイジマ』のオープンも同じ頃ですが、週末は皿洗いなど、バックヤードでできることはすべて行っていました。そのため両親も、私たち兄弟が、いずれ『肉のイイジマ』と『レストランイイジマ』をそれぞれ継いでくれるだろうと思っていたと思います。

会社に戻ってこられたのは、学校を出てすぐでしたか。

飯島(充)
社外で少し経験を積んでからという思いはありましたが、結果的には、外の経験は短期間で家に戻ってきました。
飯島(悟)
2~3年間の修業期間中に、両親から人手が足らないから戻ってきてくれ、という連絡があったので、24か25歳の時に家に戻りました。
兄も私も、家業を継ぐのが宿命だと思い覚悟はできていましたので、学生時代から、アルバイトも家業に関係するアルバイトを選んでやっていました。しかも、普通の人が3年~4年間かかるところを1年くらいの短期間で効率良く覚えたいと思ってアルバイトをしていましたので、相当密度の濃い時間を過ごしてきたつもりです。

東日本大震災発生時の緊急事態を兄弟の協力で乗り切り、父から継承して社長就任。

先代であるお父さまから社長を引き継いだのはいつになりますか。

飯島(悟)
平成23年、東日本大震災があった年です。大震災が代表者交代のきっかけになりました。
3月11日の大震災発生時、社長である父と母は一緒に出張していて会社に不在でした。兄と私は共に専務でしたが、父は交通機関の大混乱から、会社が心配でも、すぐに水戸に帰れるような状態ではありませんでした。その結果、会社にいる兄と私が災害による緊急事態への対応を必然的に任されることになりました。
そしてその時に、2人で協力して事態を乗り切ったものですから、父は自分の年齢も考慮して社長退任の決断をしたらしく、その年の10月に社長交代となり、兄と私が一緒に社長に就任したわけです。

BSE問題を契機に更に惣菜部門に力を入れる。牛の個体識別番号の導入により、本物指向の事業経営に確かな手応え。

精肉店としてスタートから既に50周年を迎え、レストラン、惣菜店と店舗を拡大されてきたわけですが、事業発展のきっかけや出来事があればお聞かせください。

飯島充社長
飯島(充)
いろいろありました。特に平成13年に、業界でBSE問題が発生した時はどうなってしまうのか心配でした。最初、牛がバタバタ倒れていても原因がわからなかったので、牛肉はまったく見向きもされませんでした。お客さまはその時期、豚肉や鶏肉、それと惣菜を主に購入されていましたが、この時の経験に学んで、その後惣菜部門により一層力を入れて行こうと思いました。
また、それとともに、私たち兄弟が父のあとを引き継いで、ただしっかり守って行くだけでは、イイジマの発展はないということも痛感しました。そして、自分たちが中心になって何か新しいものを作ろうと思って生まれたのが、新たな惣菜店やひたちなかの店舗になります。
幸い、従業員も徐々に実力を付け育ってきまして、次への展開が考えられるようになっていました。当然、新しい店舗がオープンすれば、店長も必要ですし、チーフと言われる人間も必要になります。従業員にとって、新たな仕事をするチャンスがない、責任ある仕事を任せてくれない、ではなかなかモチベーションも上がってきません。そうしたことも含めて、事業展開の可能性を判断しております。
飯島(悟)
BSE問題が発生して、その後、良い方向に進んだと思うことは、牛1頭ごとに個体識別番号が導入されたことです。BSE問題発生時は、私どもは本当にピンチでした。しかし、イイジマでは、昔から本物のブランド牛にこだわり、お客さまにお奨めできる良い肉だけを仕入れていますので、個体識別番号の導入によるブランド牛の明確化は、私どもにとって結果的に良かったと思っています。
子供の頃から、両親に「お客さまを裏切ってはいけない。」ということを口を酸っぱく聞かされて育ちましたので、これからも貫いていきたいと思います。

茨城県産にこだわり、「常陸牛」のブランド力が向上。ドイツのハム・ソーセージコンテストで金賞受賞。

茨城県産のブランド牛である常陸牛にこだわって、お客さまに提供していくということですが、常陸牛のおいしさはどういうところなのでしょうか。

飯島(充)
常陸牛は少し前まで非常に知名度が低く、同業の精肉店でも他県のいろんなブランド牛、例えば山形牛とか松阪牛を店頭に並べているお店が多かったと思います。お肉の品質が良いものに惚れて県外のブランド牛を扱っているのはわかるのですが、折角、茨城にもブランド牛があるのに、県外のブランド肉を奨めているのが何か不思議な気がしていました。
茨城の人間が売らなくて誰が茨城県のブランド牛を売るのだろうという意識はありました。常陸牛は知名度が低かったので、地元のお客さまも食べたことがないという方が多いブランドでした。常陸牛のブランドが浸透して、スーパーマーケットでも取り扱うようになったのは本当にここ数年です。
おいしい茨城県産の地元ブランド牛を一人でも多くの方に食べてもらいたい、味わってもらいたいという気持ちがイイジマには当初からありまして、父も常陸牛に懸ける想いは非常に強かったと思います。
ブランド牛というのは、(公社)日本食肉格付協会が格付するもので、ブランド牛による違いは多少ありますが、肉の締まりやきめの細かさ、霜降り具合によるランク付けの肉質等級(※1)が4等級と最上級の5等級が全国のブランド牛の基準です。常陸牛もその等級に該当しており、牛枝肉取引規格では歩留等級(※2)A、B、Cと組み合わせて格付され販売されています。常陸牛と呼べる格付はA5、A4、B5、B4の高品質牛肉だけとなっています。
飯島(悟)
茨城県は比較的温暖な気候であり、海、山、川など豊かな自然に恵まれていることから、常陸牛の肉質は、締まりが良くてきめが細かく、味も甘みがあるのが特徴です。北で獲れる魚と南で獲れる魚とでは、北の魚は寒いので脂が乗っているとよくいわれますが、牛肉も北へ行くほど脂が乗り、甘みも強く感じるように思います。
  • 1 肉質等級:肉の締まりやきめ、霜降りの度合い、色、光沢、脂肪の質などの基準。
  • 2 歩留等級:1頭の牛(枝肉)から、どの位の赤肉が得られるかの基準。(※1,※2とも、茨城県常陸牛振興協会ホームページによる)
ステーキ(ブロック)/レストランイイジマ「常陸牛ステーキ」/イイジマ常陸牛本舗「茨城そだち御膳」

豚肉に関しては、茨城県は早い時期から馴染みがあり、多く食されていたと思いますが、一方で、「常陸牛」は歴史が浅く、ブランド力が上がるまで、相当時間もかかったのではないかと思いますが。

飯島(悟)
県が番組提供の民放テレビでは、以前、食の紹介はあんこうが多かったのですが、数年前から、常陸牛も紹介されるようになり、そのあたりからお客さまの反応も変わってきたように感じます。また、常陸牛を扱うお店も私どもだけではなくて、今は多くの精肉店やスーパー、飲食店でも扱うようになりました。
飯島(充)
イイジマでは、特売も特売用に用意した肉ではなく、通常販売している良い肉を安く販売しています。おいしさの決め手は脂の質にあるのですが、上質な肉を提供するという方針は父の時代から変わっていません。最近では、常陸牛の良さを徐々にお客さまにわかっていただき、着実に常陸牛のファンが増えてきたのではないかと感じています。

ドイツのハム・ソーセージコンテストで金賞を受賞されておりますが、どのようなコンテストなのでしょうか。

飯島(充)
ドイツ・フランクフルトで3年に1度、開催されるIFFAという団体の食肉産業見本市がありまして、約130年の歴史があるコンテストです。本場ドイツの食肉加工マイスターたちが、厳しい目で外観・食感・風味・色・味など数百項目にわたって審査するコンテストでして、イイジマでは2013年から「常陸牛」と「ローズポーク」を出品しています。昨年、2回目のコンテスト参加となりましたが、お陰さまで前回に引き続き、どちらも金賞、銀賞を受賞いたしました。
3年前の初参加でいきなり金賞、銀賞を受賞し、今回も同様の成果を収めることができましたので、従業員一同、技術的なモチベーションアップにも繋がっていますし、私どもの商品のクオリティの高さが世界基準で認められたものと思っております。

外部講師を呼んでの従業員教育。業務に関係する専門学校生を採用し、その道のプロを養成。

事業を拡大され、100名を超える従業員を抱えていらっしゃいます。料理や精肉加工などにおいて専門性が必要だと思いますが、従業員教育はどのようにされているのでしょうか。

飯島(悟)
店長・マネージャークラスの管理職は、外部講師を呼んでのセミナー受講、パート・アルバイトでは管理職クラスのOJTによる指導が中心になります。ただ、専門的な対処法が必要な内容については、パートのリーダークラスを管理職クラスのセミナーに呼んで参加してもらっています。
また、店舗運営の中で発生するような事案については、問題解決技法を使い、全員がディスカッションする中で、解決を導いていくやり方を取っております。物事の明確な伝え方一つをとっても、外部の専門家から私ども経営者も学ぶことが多く、効果的だと考えております。
それから、採用面においては、料理の専門学校卒など、専門分野を身に付けた人材を積極的に採用しております。精肉や接客などについても、やはり専門学校で勉強した方、実務経験がある方の方が私どもの仕事に馴染みやすいですし、また同じ専門学校卒のOBが多いと、若い人も相談しやすく、刺激もあっていいようです。
また、レストラン、飲食店関係の研修については、ソムリエの勉強会を開催しています。全員にソムリエの資格を取らせたいと思っていまして、シニア・ワイン・アドバイザーとして活躍する先生を3年ぐらい前からお呼びして勉強会を開催しています。実は、この『レストランイイジマ』の店長もソムリエの資格試験に一発合格しており、一人ひとりがプロフェッショナルになるような教育をしております。
飯島(充)
販売に関しては、お客さまとのコミュニケーションが十分に図れる人材が必要です。自分のお客さまをどれだけ持っているかが重要になりますので、顔馴染みのお客さまをできるだけ増やせるよう指導をしております。
また、新年会に勉強会を入れた企画や、全体的なレクリェーションでは、年に1回のバーベキュー大会を開催しております。

売上割合は精肉店23%、惣菜店34%、レストラン36%。他に通販が着実な伸び。

事業部門別の売上割合についてお聞かせください。通販の売上はいかがでしょうか。

飯島(充)
売上割合では、精肉店が23%、惣菜店が34%、レストランが36%、通販5%、その他2%となっております。通販は始めてから相当年数が経っていますが、本格的に始めたのはここ2~3年です。まだウェイトは高くありませんが、着実に伸びており、リピーター客を増やせるよう頑張っています。
精肉では、牛肉以外の豚肉や鶏肉も売れていますが、金額ベースでは単価が高い牛肉の売上比率が高く、またIFFAで賞をいただいたハム・ソーセージはギフト用としてご購入いただいております。

メニュー開発を積極的に行い、様々なメニューをお客さまに提案。地元密着の店作りをしながら、インバウンドのお客さまにも人気。

御社のホームページを拝見すると、様々な食の提案をされていますが、メニュー開発はどのようにされているのでしょうか。

飯島(悟)
専門のメニュー開発担当者はいませんが、毎月の料理長会議の時に試作料理をあげてもらい、新作メニューとして追加が可能かどうか検討しています。もちろん、会議の前に、現在あるメニューに対するお客さまの感想やご意見、私ども役員が外で見てきた料理などをヒントに、料理長や職人に課題やテーマを与え、日々研鑽を積んでもらっています。いきなり新作メニューとしてメニュー表に載る完成品とはいきませんが、会議の中でいろいろ議論し、試行錯誤のうえに生まれたメニューをお客さまにご提供しています。
今は飽食の時代ですし、いかにおいしいものを作っていくか、私どもは毎日考えています。定番メニューは定番として大切にしながらも、お客さまに飽きさせない食べ方であったり、メニューの組み合わせだったり、調理の仕方だったり、絶えず研究しております。

レストラン・飲食事業は常連のお客さま以外にもインバウンドのお客さまのご来店が多いのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

飯島悟社長
飯島(悟)
私どもは、『レストランイイジマ』はもちろん、ひたちなかの『イイジマ常陸牛本舗』も地元のお客さまに愛される地元密着の店作りをしてきました。常連のお客さまから、結納であったり、七五三であったり、法事の会食であったり、人生の節目節目の記念日に必ず選ばれるような店にしたいと思って頑張ってきました。
また、最近では、県外のお客さまやインバウンドのお客さまにも多数ご利用いただいております。『レストランイイジマ』はツアーのお客さまだけでも、年間約1万人の方にご利用いただいております。

メイドイン茨城にこだわり、茨城のおいしいものを伝えていく。社内はコミュニケーション重視。

御社の経営理念や社長の想いについてお聞かせください。また、日頃従業員の方にどのようなことをお声かけしていますか。

飯島(充)
私どもには、「茨城のおいしいものを伝えたい」という想いがあります。「常陸牛」や「ローズポーク」など、これからもメイドイン茨城にこだわっていきたいと思っています。惣菜にしても主に茨城産の野菜を使っていますし、ローズポークと茨城野菜で作る茨城メンチを販売しています。茨城産野菜は全国1位、2位のものが多く、「茨城をたべようキャンペーン」を意識した展開をしております。
飯島(悟)
私どもの仕事はチームワークが大事なので、従業員間のコミュニケーションを重視しています。
互いが思いやりの気持ちを持って接すること、そして団結することがお客様へのパフォーマンスに繋がりますから、私は、「結束していこう」とか、「他に負けないようにしよう」「いいものをお出ししよう」とよく声をかけています。そして兄の話にあったように、茨城のおいしいものをお客さまに提供していきたいと考えております。

地に足を着けた経営を貫き、地元、県外、海外のお客さまに喜んでいただける事業展開を目指す。

今後の事業展開と将来の見通しについて、差し支えない範囲でお聞かせください。

鈴木祥順社長
飯島(充)
私どもが扱っている精肉を海外の方にも食べていただき、メイドイン茨城のものをもっと知っていただきたいという想いがあります。ただ、輸出ということになると、まだまだハードルが高いので、まずはインバウンドでご来県されたお客さまに知ってもらうということにこれまで以上に力を入れていきたいと思います。
飯島(悟)
現在の店舗は2店舗ですが、しっかりした店作りを基本にしています。現在の『レストランイイジマ』も最初の開店から38年になりますが、その間同じ場所で建て替えを3度行っています。少し時間がかかるかもしれませんが、地元のお客さま、県外のお客さま、海外のお客さまに喜んでいただけるような新しい形態の店舗を、これからも作っていきたいと思っておりますので、引き続きお引立ていただければ幸いです。

取材を終えて

昭和38年に創業者の飯島哲朗氏は精肉店を開業し、その後レストラン事業にも進出します。哲朗氏が茨城県常陸牛振興協会の立ち上げと同時に、地元ブランド牛である「常陸牛」の販売促進に関わるなかで、後の後継者として入社されたのが、現社長である飯島充氏と飯島悟氏のご兄弟です。

兄である充氏が精肉、総菜などの物販を担当する一方、弟の悟氏はレストラン・飲食店を担当し、車の両輪のごとく父を盛り立てながら、事業発展に邁進してきました。

「おいしいものをお客さまにご提供する」という理念のもと、一つひとつの食材にこだわり、イイジマファンを着実に増やしてきた結果、5店舗を展開し、150名近くの従業員を抱える大きな事業に発展させました。ただ、事業展開はあくまで堅実であり、新規出店においても、運営オペレーションが完全に整い、食材の味やメニューに対する絶対的自信があって初めて決定するなど、最初からお客さまの期待に十分応え得る体制作りに心を砕いています。

ハム・ソーセージは国際的なコンテストでも賞をとるなど、既に高い評価を得ており、また、レストラン事業においても、地元密着をベースにしながらも、インバウンドのお客さまに愛され年間1万人以上の来店実績があります。

充社長と悟社長の強力なタッグのもと、お二人の本物指向の心意気と茨城のおいしさを伝える熱い情熱が、これからの「常陸牛」ファンをますます拡大し、当社の力強い歩みが実感された取材でした。

鈴木 記

会社概要

「肉のイイジマ」店内/「レストランイイジマ」入口

株式会社 イイジマ
代表取締役社長 飯島 充、代表取締役社長 飯島 悟

本  社
〒310-0912 茨城県水戸市見川2-108-26 一周館ビルA-203
肉のイイジマ・イイジマDELI-Ⅰ
〒310-0912 茨城県水戸市見川2-108-26 一周館ビル1F
レストランイイジマ
〒310-0911 茨城県水戸市見和2-251-10
SO-ZAI
〒310-0836 茨城県水戸市元吉田町273-6
イイジマ常陸牛本舗
〒312-0005 茨城県ひたちなか市新光町35 ニューポートひたちなかファッションクルーズ内2F
電  話
(本社)029-254-2441
創  業
昭和38年6月
設  立
昭和53年1月
資 本 金
1,000万円
業  種
常陸牛をはじめ銘柄肉の販売、手造り惣菜の製造販売、レストランの経営
従業員数
143名(パート・アルバイト含む)

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